パウル・クレー

パウル・クレーの「Mind Tree」(2)- 音楽への深まる愛と不安。母が全身不随の病に。疲れ知らずの「読書家」。父の反対を押しのけ、母はパウルをミュンヘンの画塾に送り出した。パウルから流れ出てくる「異常な力」とは

「音楽」への愛が深まったにもかかわらず、「不安」が生じてくる ▶(1)からの続き:10歳の時、少年パウルはギムナジウム(高等中学)に入学します(入学試験は免除されている)。学校では当初、とりわけ生物学や数学、古典語と、パウルは熱心に勉強し、成…

パウル・クレーの「マインド・ツリー(心の樹)」(1)- 音楽一家だったクレー家では、「童話」がよく読まれた。絵の手ほどきをした祖母。物事に没頭しだすと異常なほど熱心になる気質。7歳の時、ヴァイオリンを習いはじめる

はじめに:長い間、一家の大黒柱はピアニスト教師の妻で、クレーはずっと「主夫」だった スイス出身の画家パウル・クレーは、表現主義やキュビズム、シュールリアリズムの美術動向に関連づけられてきましたが、実際にはそうしたレッテルは及ばないほどにクレ…