谷崎潤一郎

谷崎潤一郎の「Mind Tree」(2)- 幼少期に刻印された歌舞伎、下町の芝居小屋体験。小学校担当の独自の「早期教育」。12歳の時、皆で回覧雑誌『学生倶楽部』制作

「幼年時代」に対する谷崎潤一郎の思い ▶(1)からの続き:谷崎潤一郎は、後年自著『私の「幼年時代」について』の中で次のように述べています。 「自分が小説作家として今日まで成し遂げた仕事は、従来考えていたよりも一層多く、自分の幼少時代の環境に負…

谷崎潤一郎の「マインド・ツリー(心の樹)」(1)- 米相場を印刷し売り出した銀座の「谷崎活版所」に誕生。母は「美人絵双紙」番附けの「大関」。「女系」の谷崎家

はじめに:自らの「文学」と「美学」の来歴を幼少期に帰した谷崎 『刺青』『卍』『鍵』『痴人の愛』といった性や官能を耽美的に描いた大胆なモチーフ、『春琴抄』『細雪』の妖しくも美しい女性礼讃のモチーフと、「谷崎文学」の”本能寺”は、「ロマンティック…