シャルル・ボードレール

ボードレールの「Mind Tree」(3)-『悪の華』が咲くまで

絵画で溢れ返った部屋 ▶(2)からの続き:自室に飾られた肖像画「アルジェの女」に、当時のボードレールの「マインド・イメージ」が象徴されています。ボードレールの「マインド・ツリー(心の樹)」の根元の少し上から分岐した大きな幹の一本は、「絵画」を…

ボードレールの「Mind Tree」(2)- 黒い衣装、エナメルのブーツ、規範への冒瀆

1900年「パリ万博」-パリ・オペラ座前の通り 詩に、砂漠の「泉」を”発見” ▶(1)からの続き:パリのルイ・グラン中学(哲学学級)では、シャルルは落第をようやく免れるくらいの低空飛行の成績になります。シャルルには哲学が駄弁におもえ、友人エミール・デ…

シャルル・ボードレールの「マインド・ツリー(心の樹)」(1)- 母への異様な愛、義父への嫉妬

エドガー・アラン・ポーの翻訳家として シャルル・ボードレールといえば詩集『悪の華』。当時のパリっ子を震撼させたその詩、その顔つき、悪態つきの奇矯な行動の数々。今となっては若い頃に、一度は読んでみた『悪の華』も遠く翳(かす)んでしまっていまし…