マルセル・デュシャン

マルセル・デュシャンの「Mind Tree」(3)- ジュール・マレーの高速度撮影からインスピレーション。ラブレーとジャリが、デュシャンの”神様”だった

18歳の時、「マティス」を”発見”する。セザンヌの影響のこと ▶(2)からの続き:18歳の時(1905年)、デュシャン(以降、デュシャン、あるいはM.デュシャンと表記)は、サロン・ドートンヌで「マティス」を”発見”します。赤や青でべったり塗りわけた鮮烈な…

マルセル・デュシャンの「Mind Tree」(2)- 兄がデュシャンのリアルな「師」だった。14歳、「絵」に真剣に取り組みはじめる。美術学校の入学試験は落ちる

長兄のガストン(ジャック・ヴィヨン)が、マルセルの素描の「師」だった ▶(1)からの続き:マルセルは7年間通うリセ・コルネイユで(10歳〜17歳まで)、兄たちと同じく、ルーアンの美術学校でも教えていたフィリップ・ザシャリーからいわゆる正統的な素…

マルセル・デュシャンの「マインド・ツリー(心の樹)」(1)- 誕生後、「女の子」として3歳すぎまで育てられる。芸術に入れこんだ義父のデュシャン家への影響

はじめに:何か別のものへの「窓」-「大ガラス」 20世紀美術は、マルセル・デュシャンがいなかったら、その展開はおおきく「遅延」したか、コンテンポラリー・アートの展示品の前で観客はあまり悩まなくてすんだことでしょう。すでに20世紀初頭、美術館は巨…