ピエル・パオロ・パゾリーニ

ピエル・パオロ・パゾリーニの「Mind Tree」(3)- ローマで思考の原点となる下層プロレタリアートと出会う。フェリーニの『カリビアの夜』の共同執筆。映画というもう一つの「言語」を”発見”

弟の死。ファシズムから逃れカザルサで田舎の人々と深くかかわる ▶(2)からの続き:高まる映画熱の一方で、ロベルト・ロンギの講義に熱中したパゾリーニの心の内で、イタリア現代絵画(モランディ、カルロ・カッラ、デ・ピシスなど)への関心も着実に”根を…

パゾリーニの「Mind Tree」(2)- 14歳、ランボーの詩に衝撃を受ける。シェイクスピア、ドストエフスキー、トルストイに耽溺

少年時代に強くノスタルジーを感じ、「生き直そう」としていた ▶(1)からの続き:小学校高学年の10歳からからガルヴァーニ中学校時代の13歳までは都会のクレモナ(当時の人口6万人程、イタリアの中世音楽の中心地で、ヴァイオリンのストラディバリ他、楽…

ピエル・パオロ・パゾリーニの「マインド・ツリー(心の樹)」(1)- ファシスト軍人だった父と理想主義者だった母の間に。最初の詩作は7歳の時

はじめに サディズムとファシズムの病的極限状態で「権力」と「肉体」をえがいた『ソドムの市』(1975)を撮り終えた直後、謎の死をとげたパゾリーニ。そして公開された最後の映画から、「パゾリーニ」という名前は、つねに”スキャンダラス”に結びつけられて…